日本語教師は食えない?日本語教師養成講座を受ける前に知っておいてほしいこと | 北海道で小さな暮らし

日本語教師は食えない?日本語教師養成講座を受ける前に知っておいてほしいこと

teacher asking a question to the class 日々の生活
Photo by Max Fischer on Pexels.com
困っている人
困っている人

日本語教師になりたいけれど、将来食べていけるのかしら?

日本語養成講座を受けるかどうかも、迷っているしどうしよう…

今日はそんなお悩みにお答えします!

結論:日本語教師で食べていくのは難しい

日本語養成講座の同期で日本語教師を続けている人は、ほぼゼロです(汗)

それほど、日本語教師一本で食べていくのは難しい。

資格もあるのに日本語教師で食べていくのが難しいのか、その理由をご説明します。

未経験から正規雇用になるのは難しい

養成講座を修了して、晴れて教壇デビューとなった先生は非正規からスタートとなります。

非正規の日本語教師の給与は時給ではなく「1コマ(1授業)▲円」という給与設定です。

じゃあ、担当するコマ数を増やせばいいじゃない

と思うかもしれませんが、最初のころは授業の準備に時間がかかるので、多くの授業を担当することが難しいです。

養成講座の模擬授業は、一人10分~20分のところが多いです。この10分~20分の授業の準備にどれくらいの時間がかかるか想像できますか?

答えは約一週間(笑)

最初の頃は教案を作るのも、教材を用意するのもゼロベースでスタートするので、なんとか形にするのに約一週間程度かかります。

授業の練習時間も含まれます。

授業後は、教案のブラッシュアップをしながら、次の授業の準備。

学校にもよりますが、日本語学校の一コマの授業時間はだいたい45分~50分。

10分~20分の授業でいっぱいいっぱいなので、45分~50分の授業を週にいくつも受け持つのは難しいです。

活躍場所は国内?海外?働く場所で大きく変わる懐事情

日本語教師の活躍の場は、国内だけでなく海外にもあります。

国内と海外では、働き方やお給料が大きく異なります。

ざっくり国内・海外としましたが、赴任する国によっても大きく変わります。

国内の場合

先に説明したように、未経験の先生は非正規スタートです。

なのでダブルワークをする、実家通い、貯金に余力がある人じゃないとあっという間に生活が行き詰まります。

経験を積んで正規雇用になっても、待遇が良いかというと普通です。特別良いわけではないです。

生徒が成長していく姿にやりがいを感じて続けていらっしゃる先生ばかりです。

悪く言えば、やりがい搾取に近い環境かもしれません。

給与や待遇面だけを見て、やりがい搾取だと考えているわけではありません。

授業以外のお給料が発生しないところでの苦労も多いからです。

海外留学生は日本のルールを知らずに、こちらの想像を超える珍事件を起こし、教師に助けを求めて連絡してくる場合があります。

学校のルールで学校以外での生徒との接触を禁止している(連絡交換不可)場合もありますが、禁止していない学校だと授業以外でも留学生の面倒をみることがあります。

知り合いの先生は、警察に保護された留学生の引き取りに行ったことがあるそうです。

強制送還された生徒も…。

留学生に日本人の知り合いがいない、同郷の知り合いがいない場合、頼れるのは担当教師だけなので、生活のちょっとしたお困りごとから事件まで、先生が対応・相談にのってあげることが多いです。

海外の場合

海外に就職した場合、現地で最低限生活していける給与が支給されるところが多いです

出ますが、貯金までは回らないことが多いようで、海外へ行った仲間はだいたい1年働いたら帰国してきます。

インドネシアが大好きで、ジャカルタで教師をしている方は、日本でアルバイトをしてお金を貯めて渡航し、帰国したらお金を貯めて渡航というスタイルで働いていました。

授業以外に現地も楽しみたい!となると、日本で貯めた貯金をあてないと難しいみたいです。

話を聞くに、おすすめの国・人気の国は台湾

親日だし、現地の方も働いている日本人もいい意味でゆるくて働きやすいと教えてくれる方が多いです。

逆に理想と現実のギャップが大きい国は韓国

まず韓国の授業は、早朝と深夜の2パターン。想像以上に体力勝負な労働環境。

街中で日本語を話していると、嫌な顔をされることもあるそうです。

観光で行くのとは違うので、嫌な部分も見えてくるんでしょうね…。

mochi
mochi

友人曰く「知れば知るほど嫌いになる国」だそうです。

何があったんだろう…

また、シンガポールは物価が高くて大変だったと聞きました。

バリ島に行った友人が一番大変だったのは、家にヤモリがよく出ることと言っていました。

海外の大学で日本語を教えたい場合は、学歴が応募条件に入っていることもあるので、大卒だと選択肢が広がる可能性があります。

それでもやりたいなら

人生一度きりなので、やってみたらいいと思います。

今はオンライン授業もあるので、オンライン授業と対面授業を組み合わせたりすれば、以前より日本語教師として食べていける可能性があるかもしれません。

私が日本語養成講座を受講した際に支払った料金は、合計で約50万円でした

内訳は忘れましたが、授業料が40万円くらい。プラス入学金や教材費がかかります。

授業が進むと個人で副教材を購入したり、模擬授業の準備でコピー代なども別途かかりました。

養成講座にかかる費用は決して安くないので、慎重に考えてから受講してほしいと思います。

日本語養成講座を受講してよかったこと

mochi
mochi

大切な友人ができたことです。

もともと交友関係がない人間で、小中高は友達がいませんでした。

なので学生時代の知り合いの連絡先は、誰一人知りません。

一人が好きだったし、誘われたら遊びに行く、でも私からは誘わない。誰かとつるんだりもしない。という感じで、クラスで派閥ができた時も、どっちの派閥とも適度な距離でたまに話すくらいの、ちょっと浮いた存在でした。

修学旅行の自由行動の班決めで、必ず最後まで残るタイプです(笑)

そんな私にも、これから先も良い関係を続けていきたいと思える友人ができました。

大人になってから損得なしに付き合える友人ができたことは、奇跡に近いと思います。

養成講座の授業を通して、みんなで協力して教案を作ったり、テスト勉強をしたり、大学で行われている日本語の授業をお手伝いしたり、会社と自宅の行き来だけでは経験できないような、素晴らしい体験をたくさんしました

養成講座にかけた金額を回収できたかどうかは微妙ですが、それ以上に得たものは大きかったと思います。

最後に

日本語教師に憧れている方には、少々きつい内容をお伝えしてきましたが、それでも挑戦したい方はぜひチャレンジしてみてほしいと思います。

日本語教師を目指している方、先輩の先生たち、養成講座の講師たち、みなさん人生経験豊かな素晴らしい方たちばかりでした。

仮に日本語教師として働くことができなかったとしても、授業をがんばったこと、養成講座で作り上げた人間関係、初めてのことに挑戦した経験は、いろいろな場面で活きてきます。

悔いの残らない選択をして、人生を楽しんでほしいと願っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました